【実録】「AIでアプリは作れたのに公開できない」を防ぐ。過去に私がレンタルサーバーで絶望しVPSで救われた話

最近、Claude CodeなどのAIツールを使って、驚くほど簡単にアプリが作れるようになりました。「プログラミング未経験だけど、自分のアプリが動いた!」という声もSNSでよく見かけます。一方で、多くの人がその次にぶつかる「リリースの壁」については、あまり語られていません。

「ローカル(自分のPC)では完璧に動いたのに、サーバーに上げたら全く動かない」

実は私自身、今から約8年前、まだAI開発など影も形もなかった頃に、同じような「壁」に激突しました。今日は、その失敗から学んだ「レンタルサーバーと仮想サーバー(VPS)の決定的な違い」と、AI時代だからこそ知っておきたいサーバー選びの考え方を共有します。

目次

失敗談:Djangoアプリをレンタルサーバーに上げようとした日

昔話になりますが、私はIT業界に入ってから「自分でも何か作って新しいサービス作れるかも?」と思うようになり、手始めにPythonのWebフレームワーク「Django」を使って、Webアプリケーションを開発しました。ローカル環境ではサクサク動き、機能も完璧。「あとは公開するだけ」の状態でした。

もともとXサーバーのレンタルサーバーを契約していたこともあり、サブドメインを作成してファイルをアップロードしました。しかし……。

動きません。

ネットの海を彷徨い、いろいろ調べて試行錯誤してみましたが、結局まともには動きませんでした。「なんで動かないんだ……」と途方に暮れた私は、レンタルサーバーの仕組みを調査し、そこでそもそもルート権限がないのでは…との考えに行きつきました。

早速「さくらVPS(仮想専用サーバー)」を契約し試してみると、数日の苦労が吹き飛ぶようにローカル環境と同様に動かすことができました。

なぜレンタルサーバーではダメだったのか?

当時の私がハマった落とし穴。それは、「Webサイト」と「Webアプリ」の違いを理解していなかったことにあります。

1. 「都度起動」か「常駐」か

レンタルサーバー(共用サーバー)は、基本的に「Webサイト(ブログやHP)」を動かすために最適化されています。

レンタルサーバー(PHPなど)

アクセスが来た瞬間だけプログラムが起動し、ページを表示してすぐ終了します(都度起動)。

Webアプリ(Python/Django/Node.jsなど)

プログラムがサーバー上で「常に起動(常駐)」し、リクエストを待ち受け続ける必要があります。

当時の私は、「常に起動していないといけないDjango」を、「その都度起動させる仕組みのレンタルサーバー」で無理やり動かそうとしていました。(それは動かないよな…と後々思いました)

2. 「Root権限」という自由

VPS(Virtual Private Server)に乗り換えて何が変わったか。それは「Root権限(管理者権限)」が手に入ったことです。

レンタルサーバーが「家具付きのシェアハウス(改装禁止)」だとしたら、VPSは「何もないコンクリート打ちっぱなしの部屋(改装自由)」です。

  • レンタルサーバー: 大家さんが決めた家具(ソフト)しか使えません。「このライブラリを入れたい」と思っても、権限がないので拒否されます。
  • VPS: 何もありませんが、壁紙を張り替えようが、特殊な家具を置こうが自由です。sudoコマンド一つで、必要なライブラリやミドルウェアを自由にインストールできます。

私のDjangoアプリには、この「改装の自由」「常駐させる権利」が不可欠だったのです。

AI時代の開発者が選ぶべきサーバーは?

現在、AIを使って開発をしている皆さんも、おそらくPythonやNode.js、Next.jsなどのモダンな言語を使っていることが多いでしょう。

もし、あなたが作ったものが「WordPressのブログ」ではなく「独自のWebアプリ」なら、安易に格安のレンタルサーバーを選んではいけません。 そのコードは、レンタルサーバーの「ルール」では動かない可能性が高いからです。

選択肢は大きく2つ

私が過ちを犯した8年前とは違い、今は選択肢が増えました。

学習コストを払って安く済ませるなら「VPS」

さくらVPS、ConoHa VPS、Xserver VPS など。

月額数百円から利用可能。「黒い画面(コマンド操作)」が必要ですが、今はAIに「Nginxの設定ファイル書いて」「デプロイのコマンド教えて」と聞けば教えてくれます。

少しお金を払って楽をするなら「PaaS / クラウド」

Render, Vercel, Heroku など。

サーバーの設定をほとんどせずに、コードを置くだけで動くサービスも増えています。

まとめ:AIは「シェフ」だが「キッチン」は用意してくれない

AIという優秀なシェフ(コーディング支援)のおかげで、私たちは美味しい料理(アプリ)を作れるようになりました。しかし、その料理を提供するレストランの厨房(サーバー環境)までは、AIは自動で用意してくれません。

「ローカルでは動いたのに…」という悲劇を繰り返さないために

まずは自分のアプリが「ただのWebページか? それとも常駐が必要なアプリか?」を確認するところから始めてみてください。AIに聞いてみると良いでしょう。

また、最近ではフロントエンド技術の進化や「サーバーレス」的な考え方の普及により、「重い処理は外部に任せて、レンタルサーバーは『ただのWeb表示係』として使う」という構成もありです。

いずれにせよリリースする際はサーバーやPaaSなどを契約することになりますので、今回の内容を踏まえて検討してみていただけたら幸いです。

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