日本全体のITリテラシーを高める必要性

日本は先進国の中でITリテラシーが低いと評価されています。ITリテラシーが低いことにより、業務の効率化が進まなかったり、新たなビジネスを生み出すことができなかったりと、現代社会においては非常に大きな課題です。本記事ではITリテラシーをテーマとして取り上げ、個人がどのようにITリテラシーを高めていくべきかを考えていきます。

ITリテラシーとは、情報技術(IT)を理解し、効果的に活用する能力のことを指します。

目次

日本のITリテラシーは低いのか?

ITリテラシーが高い、低いといったものを測定されておらず、この問いに対する直接的なデータといったものはありません。ですが、日本のITリテラシーが低いと考えられる要因はいくつかあります。

デジタル化が進んでいない理由

総務省が実施した調査(2021)において、デジタル化が進んでいない理由を尋ねたところ12、「情報セキュリティやプライバシー漏えいへの不安」が52.2%と最も多く、次いで、「利用する人のリテラシーが不足しているから」(44.2%)となっています。海外と比較してIT化が進んでいないことはよく聞きますが、この要因の一つにITリテラシーの低さが挙げられています。

出典:総務省(2021)「ウィズコロナにおけるデジタル活用の実態と利用者意識の変化に関する調査研究」

IT関連企業に丸投げする傾向が強い

日本のIT人材はIT関連企業に所属する人がほとんどである一方、海外はユーザー企業側にIT人材が所属するケースが多いのが現状です。そのため、日本のユーザー企業はITに関する取り組みを外部のIT関連企業に丸投げする傾向にあり、非IT人材がIT人材と交流する機会がないためITリテラシーが育つ環境にないといわれています。

↓日本と海外のIT業界の違いについてまとめた記事も良ければご確認ください

IT用語が外国語

単純な話ですが、ITに関わる用語のほとんどが英語です。欧米の人であればIT用語として認識していなくても、何となく言葉の意味からイメージがつくかと思いますが、英語に疎い日本人の場合はそれができません。

ITリテラシーをどう高める?

一般的にITリテラシーを高めたいと考えたとき、ITパスポートの資格が思い浮かぶと思います。これを否定するわけではありませんが、ITパスポートをとったらリテラシーが高い、という判断はできないと個人的に考えています。ITパスポートを取る以外でどのような取り組みができるかを以下に記載していきます。

IT技術は常に進化している:日常的に情報を収集しアップデートする

IT業界は日々進化しており、数年前まで主流だったものが今では古いシステム、考え方といったものが多く存在しています。数年前にITパスポートを取得してそれっきりではITリテラシーが高いとは言えません。まずは日常的に流れてくるニュースの中に出てくるIT用語を興味を持って調べることをお勧めします。

細かいワードの意味よりまずは仕組みや概要を知る

クラウド、AI、ブロックチェーンなどのITトレンドの意味だけを知り、それをどう活用するかだけを考える人が多い傾向にあると感じます。意味を知ることはもちろん大事ですが、ある程度それらの技術の仕組みや全体感を理解していないと応用的な発想はできません。細かい部分はIT人材に頼り、ユーザー企業に所属する人材はざっくりとした仕組みや概要を理解しておくレベルを持つことから始めると良いと考えます。

IT人材とコミュニケーションを取る

中規模以上の会社であれば情報システム部門が存在すると思います。社内のシステムを管理している社員もIT人材といえます。なるべくコミュニケーションを取りITに関する知見を広げていくことをお勧めします。自社のシステムがどうなっているかを知るのもなかなか面白いと思いますよ。

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