昨今、半導体は何かと話題になりますよね。TSMC、エヌビディア、日本で国家的に取り組んでいるラピダスなどなど様々なニュースを見かけると思います。今回は半導体についてあまり知らない人のために基礎として知っておいたほうがいい知識を紹介していきます。
半導体の読み取り方
「導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質」と読み取らない
半導体とは?と調べると、電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」の中間の性質を持つ物質のことを指すといった内容が出てきます。この通りにニュース・新聞などに出てくる「半導体」を読み取ると内容の理解が難しくなります。
都度半導体の読み取り方を変える
エヌビディアのGPUも半導体を用いて製造されているため半導体と記されていますし、サムスンのメモリも半導体と記されます。ニュース・新聞を読む際は半導体の意味を都度読み替えていくのが良いでしょう。そのためにはある程度半導体の種類を知っておく必要があります。
半導体の種類
メモリ半導体
データを記憶する役割を持つ半導体です。DRAM、SRAM、フラッシュメモリなどが代表的です。コンピューターのメインメモリやストレージなどに使用されます。韓国のサムスンが有名です。
ロジック半導体
演算や制御を行う役割を持つ半導体です。CPU、GPU、MPUなどが代表的です。コンピューターの頭脳として、様々な電子機器で使用されます。CPUはintel、GPUはエヌビディアが有名です。
アナログ半導体
アナログ信号を処理する役割を持つ半導体です。 電源IC、センサーIC、通信IC、スマートフォンなどのカメラなどが代表的です。
IC(集積回路):複数の半導体素子を一つのチップに集積したものです。マイクロプロセッサ、メモリICなどが代表的です。電子機器の小型化、高性能化に貢献しています。
パワー半導体
大きな電力の制御を行う役割を持つ半導体です。IGBT、MOSFETなどが代表的です。家電製品や産業機器の電力制御、自動車に使用されます。自動車EVシフトによって注目度が高まってきています。
半導体関連企業の知る
もう1つ知っておいたことが良いことは、半導体関連のニュースでよく見る企業が何をしているのかということです。考え方として大きく2つあります。1つは半導体製品を提供する会社、もう一つは半導体製品の製造をするための会社です。
半導体製品の提供をする会社
先述したように、半導体には様々な種類が存在します。それらの半導体の製品を顧客へ提供する会社は、サムスンやエヌビディア、Intelなどが挙げられます。
半導体製品を製造するための会社
半導体製品は高性能なものだと特殊な技術が必要になるためすべて自社で行うといったことはありません。
製品を製造するために、半導体の設計を行う企業、製造するための装置を販売する企業、製造を請け負い大量生産する工場を運営する企業などが存在します。
その中でも最近注目を集めているのが半導体の製造を請け負うTSMCです。微細な先端半導体を大量生産できる強みを持っていることから世界各地で工場誘致が進んでいます。
日本でも熊本にTSMCが誘致されましたが先端半導体の製造するといった発表はありません。今のところ日本国内で先端半導体の製造に取り組んでいるのはラピダスのみとなります。
まずは半導体の種類と半導体に関わる企業についての理解を深める
今回は半導体についてあまり知らない超初級者向けの記事でした。日本でも国家的な動きがありますし、世界情勢にも関わるテーマですので知っておいて損はないです。
まずは半導体に興味を持ち種類や関連する企業を調査し理解を深めていきましょう。そうすることでサプライチェーンの話なども自然と理解できるようになってくると思います。
※本記事で半導体に興味を持った方はぜひサプライチェーンの記事も読んでみてください
