【令和のコメ騒動】備蓄米の放出で解決できるか

「令和のコメ騒動」と言われ、連日ニュースに取り上げられているコメ問題。米が不足し価格が高騰しているという状況が問題視され、政府がその解決のために備蓄米の放出をメインの対策として取り組んでいます。今回はコメ問題に対する対策の有効性について考えていきたいと思います。

目次

令和のコメ騒動:現状の問題点

減反政策の影響

農水省が米価維持のために減反(生産抑制)を強化した結果、2023年産米は前年比で約10万トン減少しました。これに猛暑の影響が加わり、品質低下や収穫量の減少が発生しています。

供給不足と価格高騰

2025年6月時点で、5キロの米の平均価格は約4223円と、1年前のほぼ倍 となりました。学校給食の米提供日数の削減や、スーパーでの購入制限など生活への影響が拡大しています。

輸入規制と国産偏重

日本はコメの輸入に厳しい関税(最大200%程度)を課しており、輸入拡大が困難 となっています。この背景として国内農家保護のため、輸入米の活用に消極的と言えます。

政府の対策とその有効性

備蓄米の放出

2025年3月から備蓄米の放出を開始しました。2025年5月には追加で30万トンを放出し、楽天やイオンなどに随意契約での販売を進めました。5キロ約2,000円で販売され即完売するなど一定の効果は見られたと考えることもできます。

流通改善への取り組み

小売業者への直接販売を進めることで、流通の目詰まりを解消しようとする動きがありますが、流通構造の根本的な改革には至っていません。

政策の有効性の評価

政府の対策は一時的な課題解決に留まっている現状です。そもそもなぜこのような状況になっているのか、根本的な課題を政府から提示されていないことに違和感を覚えます。目指すゴールの形、本質的な課題が明確になっていない、または示すことができていない状態では有効な対策と考えることは困難でしょう。

情報への関心を持ち自分なりに考える

米産業のあるべき姿は何か目指すゴールの形は何か。米騒動と言われるほどに問題視されるようになった要因は何か、根本的な原因は何かについて、様々な意見が存在します。これまでこの問題について、あまり関心がなかった方は日本の国策であるため最低限知っておいた方が良いでしょう。様々な情報が存在しますが、まずは自分なりに考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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